オイラーの多面体定理

2009-06-18 - malibu-bulldogの日記の日記の続きです。

備忘録もかねてまずオイラーの多面体定理の説明を。

この定理は3DCGの分野でも有名なもので,

多面体の頂点の数をV,面の数をF,辺の数をEとすると

V - E + F = 2

という関係式になります。

例えば

このような六面体の各四角形が三角形で分割されたものを見ると,上記の数式は

  • V = 8
  • E = 18
  • F = 12

8 - 18 + 12 = 2

となり,オイラーの多面体定理の式を満たしています。



しかし,オイラーの多面体定理の式はgenus(種数)と呼ばれる穴があると変わってきます。

genusというのは例えば次の絵のような多面体の場合

このドーナッツのような形状はgenusが1となります。

ちなみに先ほどの三角形に分割された6面体はgenusが0です。


genusが1以上の時は多面体 - Wikipediaにかかれている通り,

V - E + F = 2 - 2genus

という関係式になります。


次に3DCGの分野では(というか僕の居た会社とかでは…)ポリ欠けと呼ばれる製作者が意図していないポリゴンの欠けがあります。

例えば

黄色の部分が無い場合です。

先の三角形で分割された六面体の場合とくらべて面の数が2個無くなり,そしてその二つの面に共有された辺が1個なくなります。

このオイラーの多面体定理の式は

  • F = 10
  • V = 8
  • E = 17

を代入すると


8 - 17 + 10 = 1

となり,成立しなくなります。


ということで,僕はポリゴンから構成される多面体にポリ欠けがあるかどうかの判定には辺が二つの面に共有されているかどうかを使います。