数値計算ソフトのビジネス

メーカーが数値計算ソフトを導入するってことは

一度使い出したのならちょっとやそっとではそのソフトを変えるわけにはいかない。
で,何十年とは言わないが,それでも長い間そのソフトは使われることになるだろう。

ということになる。


導入する=信頼するという事だと,信頼を勝ち取るまではずいぶんいろいろな試練がある,例えば実験で得られた値と合致するのかしないのかとか,もうえらく長い期間かけて精査していくわけです。

でもエイヤっで決める事もあるそうだ,例えば国が指定している!とか,あの会社がこれならこっちも合わせて!(関連会社とかね)とかだ。


さてさて試練に耐えてかエイヤっかは問わず,使われるようになる,つまり導入されるってことになると使う側は大変だ!

操作方法を覚えたりソフトの能力が発揮できるようにハードを買ったり。
もちろん計算結果が出たー!はい終わり!なーんてことは全然なく,データを保存というか保管して…レポート書いて,発表して…みたいなことになる。



ところで,既に数値計算ソフトを導入して使っているメーカーに対して
「いやいやこっちのソフトの方がいいでっせ!」とお勧めしてくる商人がいたら?
例えば計算速度が速いといった優位な所を売りに。


メーカー関連の解析事業所に勤務している人と話してて上記の仮定の話を聞いてみた。

すると彼は
「あー,まぁね,同じ機能のソフトだとしたら一桁違うって感じじゃないとね,どんなことでもいいから一桁。でないと検討というかお話にならない。例えば速度が10倍速いとかね」

「だって一度導入するってきめたのはそりゃ並大抵な事じゃないんだよ。いろんな人がチェックして試行錯誤して,その結果で導入したんだから。」

「まぁ今まででは出来ない事が出きるようになったとかなら別だけどね」


で彼の話の結論として

「そもそも数値計算ソフトを導入するって決めるのは性能だけじゃなくて,操作してて落ちないか?とか自分たちの業務フローに合っているのか?とかね,そーいうのを全部ひっくるめてだからね」